一枚の写真から





父が写した写真の中には、私の知らない世界があります。
浜辺で生まれ、漁網やガラスの浮き玉などを見ながら育ちました。
ですから、馬、鍛冶屋、蹄鉄打ち、全て知らない世界です。

「一枚の写真から」は、私にとっては未知の世界。
写真を見た人が、懐かしんだり驚いたり、それぞれに想いを巡らせていただければ嬉しいです。







浜で作業する婦人たち



場所、撮影日時ともに不明

小泊方面のどこかの浜のようにも思うが確信はない
小さな写真が一枚残っているだけなので、なんとも説明できない。
ただ拡大してみると浜の石を縄で括って運んでいるようにも見える。

木の十三橋を走っていくトラックの荷台に、
沢山の夫人が乗っている写真があるが、なぜかその一枚を思い出した。





網の手入れ




撮影日時・場所ともに不明

防波堤の上のようにも見えるが確信はない。
天気の穏やかな日に網の補修をしているのだろうか。
出漁前の準備なのか、真剣な表情と手早く編針を動かしている様子が分かる。


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網を補修するための編針は木製や竹製、動物の骨から出来ているものもある
網の糸を編針に巻く手伝いを子供の頃にさせて貰うのが楽しみだった。
褒められたくて、何十、何百回と手を動かして、糸を厚く巻くのが好きだったが
厚く巻きすぎて使いづらいと笑われたことが思い出として残っている(^^ゞ








丸太を積んだトラック 小泊へ向かう道



向こうに見えるのは権現崎で、この場所は
たぶん小泊へ向かう道

海岸沿いの、まだ舗装されていない道を丸太を積んだトラックが行く
手前の夫人は見送りの人だろうか・・・


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Googleマップで検索したところ、この場所が分かり
ワカメを干してあると勘違いした「漁村の風景」と共にブログに掲載しました。

小泊・下前へ向かう道と、イカのカーテンなど







出漁の時




地域・撮影日時、ともに不明

見たことの無い船の形
舳先に見張りのような人が立つ場所があるのも珍しい
網を大量に積んでいるところから、これから仕掛けに行くのだと思う。




酪農の一コマ




場所撮影日時ともに不明

馬が引く荷車が珍しく、地面もアスファルトやコンクリートではないのが懐かしく感じる






津軽の稲刈り風景




真っすぐ向こうに岩木山が見えている。
この岩木山の姿と周りの風景から、現在のつがる市の何処かと思われる。

車力から筒木坂の間の何処かだろうか
刈り取った稲は、今では珍しい「島立て」にして乾燥させている
刈り取った稲をその場に立てて乾燥させる方法で
まだ機械化が進んでいなかったころには、「棒掛け」や「はさがけ」の他に「島立て」もあった。






乾燥した稲を一か所に集めて脱穀し、当時はカマスに入れて運んでいたようだ。
脱穀は機械が入っていてスムーズに作業が進んでいるもよう。
全体の様子から見て昭和40年代の初めごろと思われる。







海と小さな田んぼの風景





場所、撮影日時ともに不明
この景色の印象は西海岸のように見えるが、確かなことは分からない。

今でも深浦方面の西海岸沿いには小さな田んぼが点在していて
私にとっても好きな風景である。

ただこの田んぼは本当に小さくて、右の二枚はまだ代掻き前のように見えるし
一番手前左の一枚は田んぼというより畑のようにも見える
父がどんな景色に興味を持って写したものなのか、今はもう教えてくれる人もいない。






漁村の風景



初めてこの写真を見た時、干されてあるのはイカとワカメだと思った。
しかし画像を大きくしてみると、ワカメのように見えていたのは大根の葉らしい。

津軽では大根の葉を乾燥させたものを「しぐさ」という。
カラカラに乾燥したものを保存し、冬の間のみそ汁の具などに使う

はっきりとこれは「しぐさ」であるとは言えないけれど
何か大根かカブの葉を束ねて長く編み、上から吊り下げて干している模様。
浜の風が良い「しぐさ」をこしらえてくれそうな風景。

左に見えているのは権現崎の一部のように見えるので、場所はおそらく小泊の少し手前と思われる。




イカのカーテン




小泊か下前で写したものだと思われる。
イカのカーテンがどこまでも続いていて、干せるところがあれば
海岸だけでなく、集落の中程まで干場を作っていたようだ。

この階段の上にあるのは、火の見やぐらで、
そのすぐ下までイカのカーテンが作られているもよう。





干されたイカはスルメとなってトラックで運ばれる
海岸ぎりぎりまで来ているトラック、
上に載せられているスルメのなんと多いこと。


この様子をもう少し詳しく、ブログで紹介しています。

浜辺の詩 近隣の生活 イカのカーテン1

イカのカーテンからスルメへ





船着き場






撮影日時、場所、ともに不明

父が撮影していた地域は津軽半島の西側、つまり小泊地区から深浦にかけての漁村が多い
仕事の関係で出かけていたと思われるが
いつどこへ行っていたかはもう知ることができない。

この漁村(町かもしれない)の船着き場が穏やかで
数軒の茅葺屋根の浜小屋のような建物が並んでいるのが珍しく感じる。





鍛冶屋
































父が残したトリミングの記録を再現。
馬を含む全体の写真から、作業している「人」をクローズアップしている。


現在住んでいるのは「つがる市」の農業地区で、
昔々は家の近くに「鍛冶屋」も「桶屋」もあったそうだ。
街へ行けば「馬具屋」さんもあり、どれも農家の生活には欠かせない職種であったらしい。
今でも馬力大会などが催され、馬を大切に飼っている所が残っている。





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