夏 の 畑







夏の畑の収穫は、トマト、ジャガイモ、エンドウ豆、トウモロコシなど
砂地で作物の実りは少ないが、それなりに収穫もあり、なにしろ楽しかった。

中々育たない葉もの野菜の代りにサツマイモの茎葉を食べたこともあったが、
その味がどうだったのかまでは覚えていない






畑の準備は、うね作りと肥運びから始まる。
家の裏にまわって下肥を樽に汲みあげ、畑に運ぶ。

専用の肥溜めを用意し、数ヶ月置くと上手い具合によい肥料になるが、
そういう場所も無く、畑の畝に直接入れていくのが当たり前だった。








小さな手にしっかりと握りしめているのは
青いトマト

トマトが赤くなる前に一人で畑からもいできて
酸っぱいのが好きだから

だから食べていたのに・・・叱られた 




小さい頃から酸っぱいものが好きだった。
青いトマトを食べればお腹をこわすので、叱られて当たり前。

なかなか泣き止まないので、父が茶目っ気を起こして写真を撮ったらしい。
おどけながらカメラを構える父を見て、果たして泣き止んだのか
そんなこと・・・忘れちゃいました(^-^)




いつでも母のひざ枕は心地いい
遊び疲れて帰ってくれば、必ず母がいてくれる。

エンドウマメと乾燥椎茸で作る豆御飯は夏のごちそう。
御飯が炊きあがっていくのと同時に豆と椎茸のいい香りが漂いはじめる
今でも夏になれば必ず作る、懐かしい母の味である。












当時の生活の中で、リヤカーは無くてはならないものだった。
畑から収穫したものを運ぶのもリヤカー

普段は庭先に置いてあり、いろんなものを干す場所にもなる。
上に載っているのは、収穫した豆や、日に当てたい座布団。ときには魚の干物作りなど

リヤカーの思い出で鮮明に残っているのは、秋の大根運び。
漬物にする為に沢山の大根を運ぶ。引っぱるのは父か母で、子供が押して家まで運ぶ。

そのリヤカーにぶら下がって遊ぶのが大好きだった。
作業の途中でも、庭に置かれている時でも、リヤカーは良い遊び道具となっていた。









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