津軽の秋の味 サモダシ(ナラタケ)のシオカラ

ナラタケ(津軽の地方名サモダシ)のシオカラ
昔々からの懐かしい味。
秋の味覚、キノコが採れ始めると、シオカラが食べたくなる。
シオカラといってもイカの塩辛等とは全くちがうもので、
良く知られている食品で似ているものというと、
北海道の松前漬けを想像してみると良いかもしれない♪
簡単にできて冷凍保存も利くので長く楽しめる
ご飯にも、お酒にもピッタリの一品である。


ナンデシカ・・・? これはナンデシカ・・・?
実家から採れたてのサモダシが届いた時、
不思議そうに並んでチェック^^

サモダシ(ナラタケ)は庭にもよく出るキノコで、
我が家のアジサイの木の下にも、
一頃は夏と秋と1年に2回楽しめたこともあった。

ただし、味も香りも山で採れたものが一番良くて。
猫たちがそばへ寄っていくのもうなずける^^
中々キノコの収穫の話が聞こえず、
夏の暑さで、もしかしたら今年のキノコは諦めなければと、
そんな話も飛び交っていたが、なんのその♪

何処かでキノコが採れ出したら、あっちでもこっちでも
一度に数sの収穫があってその一部が舞い込んだ。

実家の家の前の松林は春のタラの芽から始まって
秋のキノコまで、山菜が楽しめるラッキーな所^^
届けられたキノコは山の恵みそのもので、
松葉や枯れ葉もおまけに付いてくる♪

全部をきれいにして
それから塩水に浸し、小さな虫などを追い払う(^^;)
洗い流したあとで鍋に入れ、
少々の酒を振り入れて蓋をし、蒸し煮

覚めた所で小分けし、冷凍庫へ
味噌汁や和物など、何度か楽しめる分のものが出来た♪
これも秋の味覚♪
食用菊は南部地方の阿房宮が有名で、
それも数種類あるように言われるが
住んでいる津軽地方で育てられている菊の種類は???

正確な名前は分からないが、
昔からずっと作られ続けていて、
甘くシャキシャキとした歯応えが楽しめる。
勿論香りも良く、
貰う菊の花の形は様々だがどれも同じように美味しい。

茹でて食べるのは花びらだけなので
その作業もまた楽しい。

大きめの鍋に熱湯を沸かし、茹であげる。
ただし、急ぐと失敗する。
薄い花びらだから一瞬で良いかというとそうでもなく、
しっかりとお湯にくぐらせないとアクが抜けない。

アクが抜けて初めて、色が良くなり
歯応えや甘味も出るような気がする。

茹でるお湯にも、そのあとで浸しておく水にも
少量の酢を入れると黄色い菊もピンクの菊も色が良く上がる

水を切って酢の物やおひたしにして食べても美味♪
菊を茹でている間にスルメ一枚と出し昆布を刻む。
スルメも昆布も固く、結構な力がいるので
今では夫の分担になっている。
自分が作っていた時よりも大きな切り方で、
むしろこの方が良い味かも^^

昔々、母が昆布とスルメを刻む時は
少しの酒で湿らせたあと、クルクルと巻いておき、
出刃包丁で丁寧に刻んでいたのを覚えている。
そのあとで美味しいシオカラが出来るのが分かっていて
母の手元を見ているのが楽しかった♪
小分けして冷凍しておいた
サモダシを解凍
この状態でキノコ汁や和物など
何でも応用出来る

細くカットし
他の具材と合わせる
刻んで大きさを調整したサモダシと
茹であげて水にさらしておいた菊の花、
刻んだスルメと昆布、全部の具材を混ぜ合わせる。

味付けは酒と醤油のみ。
好みで味醂などを入れるのも良いと思うが、
キノコ、スルメ、出し昆布と、
全部が良いだしを持っている食材なので、
あっさりとした味付けの方が美味しく仕上がる。
混ぜ合わせて直ぐの状態
昆布もスルメもカットした時の大きさで、
これから出し汁を吸ってどんどん膨らむ(^^)v

数時間後には食べられるが、
一晩おくと全体に味が馴染んで美味しくなる

スルメも昆布も柔らかく大きくなり、
そこで初めて冷凍保存が出来る。
作ったその日に冷凍すると、スルメが固いままで
ビックリするくらい・・・美味しくない
(それが分かるということは・・・ナハハハ〜 ^^)
夕飯用にちょびっと盛りつけてみました♪

食べてみて粘りが足りない時は、
細かく刻んだとろろ昆布を入れてもOK♪
美味しい肴&おかずになること間違いなし。

受け継がれていく懐かしい味。
大好きです(*^_^*)/




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