津軽の御飯の漬け物 2種





ままさ、ままかでで、食う
( 御飯に、御飯をおかずにして、食べる )

「シカ漬け」の「シカ」は酸っぱいの意味
飯寿しの御飯を思い出すような、寿司のような漬け物のような・・・。

(このピンクの液は、ハマボウフウの甘酢漬け2日目の漬け汁です)





「 シカ漬け」  6月6日







春の山菜、山の蕗、ミズ(ウワバミ草)、竹の子(根曲がり竹)
それぞれ茹でて下ごしらえ、斜めに切って食べやすい大きさに揃える。

御飯は好みで固くも柔らかくもするが、
お粥さんに近い状態で炊きあげ、冷ましたものを使用。





↑↓混ぜ合わせた状態










「シカ漬け」に無くてはならないのが、「浜ボウフウ」の香りとピンクの色。
姉が庭の小さな畑から、ほんの少し届けてくれた貴重品。







砂を洗い流し、サッと茹でて甘酢に浸けると
たちまち綺麗なピンク色になる。
それをシカ漬けに混ぜ混んで数日おくと出来上がり♪











砂糖はハマボウフウの甘酢に使っただけで極小量。
全体に発酵が進み、御飯の甘さと酸っぱさが増し、
ハマボウフウの色と香りがアクセントとなって、更に美味しくなってゆく。





「スシコ」 9月18日






秋に作る御飯の漬け物は「スシコ」

地域によって「赤まんま」「赤い御飯」「ススコ」など、呼び方も変化する。
材料はキュウリの古漬け、キャベツの塩漬け、茗荷の塩漬け、色出しとして、チリメンの赤シソの塩漬け。

キュウリは塩抜きをし、1p程度に切る。キャベツはザクザク切って普通に浅漬けし、
茗荷は縦半分に切って、塩と梅酢少々を振りかけ重しをしておく。

御飯はうるち米ともち米を半々にして普通に炊きあげる。
(うるち米を炊飯器の下に、もち米を上にして炊く。今年は6合の米を炊いた)

米の割合は家庭によって異なり、全部をもち米で作る家も多い。
この場合い、かなり粘りけのあるスシコができあがるので、それが苦手な場合はうるち米を混ぜる。

炊きあがった御飯を冷まし、それに用意した具材を混ぜていく。
最初は御飯の粒もしっかりし、色もそのまま、酸味も殆ど無いが、この段階から美味しく食べられる。

家々によって味は大きく異なる。
私は、砂糖も食紅も使わず、自然の甘さと色を楽しむのが好き♪








↑ 9月21日

着けて3日目でこのくらい紫蘇の色がまわって来る。
今年は9月になって夏の暑さが戻り、酸っぱくなるのが早かった。
毎日食べて、知人友人にも食べて貰う。
急いで食べないと冷蔵庫に入れておいても酸味が勝ち過ぎ、味が落ちる。





↑ 9月30日

最後の一口。御飯全体が桃色になる。
一番美味しくなる頃に食べきってしまった♪


「シカ漬け」も「スシコ」も、子供の頃は何が美味しいのか分からなかった。
グチャグチャの甘酸っぱい御飯!

それが今では大好きで、自分の味を作るようになっている。
不思議だけど嬉しい♪






これは鉢植えのハマボウフウに出来た種
庭先にほんの少しでも栽培して、自家用にできればと思っている。

植え替えの時の香りも良いので根にも香りの成分があるのか、
ただ懐かしいだけではなく、素晴らしいハーブである。




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