ヒワ と ウミネコ






ヒワのこと





家のそばの原っぱで、鳥の巣を見つけた。
小さくて可愛い卵が3個ぐらい入っていたと思う。
ヒバリなのかヒワなのか親鳥を観ていないので分からないが、珍しくて素敵な発見だった。

(よく見ると、写真中央の右側に、巣と卵が確認できます)











鳥籠のヒワ

当時、傷ついた小鳥を保護して餌をやっていた記憶があり、その殆どは雀だったと思う。
この鳥籠のヒワは傷ついてここに来たのか、もしかしたらどこからか貰ってきたものだったかもしれない











ヒワやスズメの餌は家の軒下に生えているハコベ。
毎日、新鮮なハコベを取ってきて、食べさせるのが楽しみだった。












ある朝、鳥籠を見ると、中でヒワが硬く横たわっていた。
一羽だけで籠の中にいたヒワには、朝の寒さが応えたのだろう。
「つがいではなかったから寒かったんだ。かわいそうな事をしたね」と、母が言った。










ヒワの、おはかを作る。
原っぱの、鳥の巣があった辺りにヒワを埋めてあげた。
特別に悲しいという想いは無かったが、
ただあっけなく死んでしまう小鳥が、はかなくて、悔しかった。












ゴメ (ウミネコ)






父がどこからか傷ついたゴメを連れてきた。
自分の仕掛けた刺し網に絡まっていたのかもしれないし、
偶然に、弱っているゴメを見つけて連れてきたのかもしれない。

しばらくの間、家に置いて面倒をみていた。
餌にしているのは、ふくべ網にかかったチカやワカサギ、カジカなど。








元気になったゴメを自然に帰す時が来た。
子供達が見守る中、父の手から離れて、力強く飛んでいくウミネコ。












* 「ウミネコ」だけではなく「カモメ」もやはり「ゴメ」と呼んでいて
この「ゴメ」がどっちだったのか、はっきりは分かっていないが、
両親共に、これはウミネコだと言っていた。


* こういう時にカメラを構えてシャッターを切るのは、母か一番上の姉だった。
父の合図で、それ、一・二・三 ! と・・・
みんなで撮り続けたような写真が、懐かしい。






 * コンクリートの池があるのは、そこが県の水産試験場と関係した施設だったからで、
正式な名前は覚えていないが、一般的には養魚場。津軽弁で訛って「ようげんじょ」と言われていた。
小さな住宅に事務所と試験室がついていて、それが湖畔の我が家だった。

冬の大掃除に、雪を入れて床をきれいにしていたのは、
住居部分ではなく、事務室である。
当時、養魚場も事務室も試験室も、もうその役目を終えていたようなものだったが、
事務室に並んでいた、アルコール浸けの、様々な標本やフラスコや試験管など
他の家には無いものがガラスの戸棚に入っていて、それらを眺めるのが好きだった記憶がある。



(冬の大掃除はこちら)








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